(前回続き…)
敷地の一番奥にあるギャラリー(特別展示室)の屋根ですが、実はインドネシアのバリ式の茅葺き方法を採用しています。

そのようにしたのは、ギャラリーらしい天井高を確保するため。また、仏教美術の源流を追い求めて小川晴暘氏が南方諸国にまで足を延ばした地の中にインドネシアが含まれていたことにもちなんでいます。
屋根は、バリからわざわざ職人を呼んで葺いてもらい、出来上がるまで1か月かかりました。内部を見上げると、織り上げられたような竹の組子の美しい内部空間をみることができます。

太い柱や梁は興福寺の古材、建物周囲に敷き詰めているのは薬師寺で使われていた敷瓦です。
アジア文化と日本の文化が融合する空間は、仏教美術の歴史そのものようにも思います。
そして、改修で、いまはなくなってしまっているのですが、
竣工時は主屋と離れの間には水盤を設け、下の写真のように「屋外ギャラリー」としていました。

水盤に沿って、写真が展示をし、屋外で作品をみることができる空間としてつくっています。
茅葺きギャラリーがインドネシアなら、主屋と離れをつなぐ、この水盤は、さながら南の島と日本をむすびつける「海」ようでもありますね。
ここがなくなってしまったのは、本当に残念なのですが、仕方ありません。
竣工時の飛鳥園の建物は、当時話題の建物として有名になり、カフェと一体になった奥庭のティーガーデンも隠れ家的スポットとして、人気の場所となりました。しかし、竣工から13年たった、2015年11月。主屋のギャラリーとカフェは、惜しまれながらも店を閉じられることになります。
その後の経緯は、次回にまとめています。
(「飛鳥園の建物」その3 に続く…)
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※注記 建物の紹介をわかりやすくさせてさせて頂くために、「blog 小川晴暘と飛鳥園 100年の旅の記事」の一部をこちらにもってきました。ご了承いただけますようお願いいたします。
※このページ内の写真の撮影は、すべて「飛鳥園」。
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wrote:松田靖弘建築設計室 上野
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